Organized by:
砂川博茂

Updated on:
2009.05.25

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creart  vol.18:小野寺聡 個展 煩悩の人

小野寺聡 個展 「煩悩の人」
2007年11月17日(土)〜25日(日) muse osaka(大阪市西区)


彼の紹介は下記の文の譲るとして。
彼は気さくで色を好む男です。
実際に絵を描いているところは見たことがありませんが、
いや、見ない方がいいのかも知れませんね。


個展に合わせて発行された小冊子の記事です。
彼の奥様曰く「こんなカッコよくないわ」と言うことでした。


************ 「muse letteler」 より

 普通の人なんですね!
 小野寺聡は「インタビューということなので、服装も考え、伊達メガネもしてきました。」と語り始めた。まるで普通の人のように。バーテンダーとシガーの蘊蓄を語り合い、モルトウイスキーに酔いしれる。美術について、社会情勢や歴史や心理学の話まで、話題が尽きることはない。気心が知れてくると女やセックスの話に花が咲く。振られたあと号泣しながらバイクを走らせ、道行く人を振り向かせたり、機上の人となった女へ思いを巡らした話など、豊かな感受性を感じさせてくれる。酔うほどにその話は本質へと向かっていった。「男としてセックスアピールを感じるところと、創作意欲をかきたてるところは同じではない。人それぞれそのツボは異なる。」などと楽しそうに力説する。そこには画家としての冷静な目があるのだろうか。

 画家としての至福の瞬間とは?
 自分を表現するには幾つもの方法がる。現在43歳の小野寺聡は、その人生の半分を自己表現という創作活動に費やしてきた。画家としての苦労や辛さを語りながらも、頑なに画業を続けているのは、そこに人間としての自分の本質を表現できる至福の瞬間を、ほんの束の間味わうことが出来るからなのだろう。歳を重ねる毎に身に纏った鎧を一つずつ脱ぎ捨てていくことで、或いは多くの思考を積み重ねることで、自分の本質を作品として表出させていく終わりのない作業を日々続けている。

 預言者とは何ですか? (※預言者:モーゼやイエスなど神が啓示を伝えるために遣わした人)
 「神がいるとするなら、神と大衆の間を取り持つ預言者として作家は存在する。」彼の言う預言者は何を伝えようとしているのだろうか。人間の本質なのか。人間の本質とは複雑な要素が絡み合いながら、肥大化し時には矮小化し上下左右に揺れ動き混ざり合いながら現れてくる。日常生活においては、煩悩の虜として苦悩する瞬間もあるはず。その本質を作家という人間を通して表現すること、裸の自分をさらけ出すことが、預言者としての使命なのだろう。ただ、その作品を鑑賞する者が、作家の本質を見つけ出せるものなのか。作家がそうであるように、鑑賞者もそれぞれの人生を歩んでいる。作品を見たときの印象は文字通り十人十色だ。作品の奥に潜む人間の本質が多種多様であるなら、表現の方法も多種多様だ。小野寺聡が現在木版画という手法を選んでいるのは、試行錯誤の途中なのかもしれない。

 扇情的で猟奇的な自分を表現?
 今回展示する木版画のモデルはセックスという快楽に恍惚とする女性の顔だ。いわゆるエロ本の写真が見本のようだが、作家の中にあるエロティックやグロテスクな本質を表現したという作品だ。鑑賞者の目にはどのように見えるのか、どうかご自分の目で小野寺聡の本質を見つけ出していただきたい。
 

※注:年齢は当時。掲載された文章をそのまま転載しました。(文責:砂川博茂)

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**********私たちのギャラリー**********

一つの作品に私財を捧げる人がいます。
同じ作品でも全く興味を抱かない人もいます。
こんなに評価が分かれるものが他にあるでしょうか。
その差を左右するのは、
作家の経歴、作品の技法やその価格などではなく、
作品に触れる人の心だと思っています。
私たちはそのことを十分に理解し尊重し、
作品や作家、そしてそれを鑑賞する人たちへの、
敬意や尊敬の念を忘れることなく展覧会の企画をしています。

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